中学生 のための 英検対策法 について、今回はその具体的な方法を紹介します。英検対策をすることで、英検に合格するだけでなく、英語力そのもののアップを図ることができます。英検合格に向けて勉強することが、その級を取得するだけでなく、英語力アップさせるために役に立つということを前回まで紹介しました。
今回は、中学生の英検の勉強方法について、具体的に紹介していきます。
中学生の場合、目標とする英検の級は、主に、4級、3級、準2級になると思います。これらの級において、主に、勉強する項目は以下のようになります。
それでは各項目の勉強方法を見ていきましょう。
長文対策については、直前対策とは別に、普段からの勉強も大切です。普段の勉強方法については、下記にも紹介してますので、参考にしてみてください。
英検や模試の 英語の長文問題 対策について 成績不振の中学生の勉強法
中学生 のための 英検対策法 単語・熟語 → これ最重要!
まずは単語帳を準備
単語・熟語は最重要対策項目です。
まず、単語帳を準備しましょう。
基本的にはパス単がいいです。
英検4級 でる順パス単 5訂版 | 旺文社 (obunsha.co.jp)
英検3級 でる順パス単 5訂版 | 旺文社 (obunsha.co.jp)
我が子も、3級まではパス単を使いました。3級までは。
準2級からは、
ランク順 英検準2級 英単語 1750(学研)
英検ランク順『ランク順英検準2級英単語1550』 | 学研出版サイト (gakken.jp)
を使いました。
理由を説明しましょう。
パス単は、3級までは、発音の記載が日本語(カタカナ)なのでいいのですが、準2級からからは発音記号の表記になります。ここ、重要です。発音記号、読めますか?読めることに越したことはないので、この機械に発音記号を勉強してしまうのもいいですが、なかなかそのような余裕がない、というのが実際のところではないでしょうか?
大人になって、ある程度英語に触れた時間が長くなると、つづりをみてなんとなく発音できたりしますが、まだ英語の経験が浅い中学生にとって、つづりをみて発音を想像するのは意外と難しいものです。従って、どのように発音するのか、指南が必要です。中学生の段階で、発音記号を学んだことがあるお子さんは少ないのではないでしょうか?したがって、日本語で発音を書いてくれてる単語帳を選ぶことをお勧めします。
パス単でも、3級までは大丈夫です。発音の記載は日本語なので。ただ、準2級以上を目指す場合は注意が必要です。
我が家も、子供と探しまして、見つけましたよ。
ランク順 英検2級 英単語 1750(学研)
英検ランク順『ランク順英検準2級英単語1550』 | 学研出版サイト (gakken.jp)
これだと、発音が日本語の記載なので、中学生でも発音することができます。また、ネイティブによる音声も専用のサイトからダウンロードできますので、それも併せて利用してみてください。
パス単の場合、スマホ用のアプリが出てたりしますので、別途費用はかかりますが、こちらもおすすめです。
単語帳の使い方 繰り返し学習法
紙に書きまくって覚える、という人もいるでしょう。もちろん、やり方は人それぞれですので、もし定着したやり方のある方はその方法でも良いと思います。
以下に、私、そして我が子に教えたやり方を紹介します。
ズバリ、
繰り返し学習法
です。
繰り返し学習法については、以下に、中学生向けに勉強方法を掲載していますので、興味のある方はチェックしてみてください。
まず、1日20~40語ぐらい(見開き2~4ページ分くらい)を、発音しながら(できれば声に出して、出せない環境の場合は頭の中で発音)、意味を確認する、というのをさらさら一気に進めます。いちいち書いたりしません。その際、赤シートなどで、日本語の意味をかくしておきます。わからなくても大丈夫です。その場合は意味を確認し、次々すすめます。これを3周、一気にすすめます。これを1回とします。これを1日3回まわします。その3回は隙間時間にやると良いでしょう。例えば、朝・昼・夜、あるいは、朝・夕・寝る前、の隙間時間などです。

机に座ってやる必要はありません。ソファーに寝そべりながら、とか、電車の中、とかでいいです。とにかく3周。しっかり覚えられなくてもよいです。気にせず次々進みましょう。

1日分の語数は20~40といいましたが、これは各人の習熟度で調節してください。中学1年生や初心者は20語程度からスタートするといいかもしれません。挫折しない程度の語数で進めてみてください。
次の日は、次の20語(熟練者は40語)を進めます。前の日の記憶が気にはなりますが、これは気にせず次にすすみましょう。
これを10日程度すすめます。そうすると、10日で200語進めたことになります。この200語という個数。これはこの200語にこだわる必要はありません。400語でも、500語でも、100語でも、きりの良いところ(名詞、動詞、形容詞、というかたまりの単位でもよいです)で切ってもかまいません。
そこまでいったら、また戻り、2周目をすすめます。1周目と同じやり方です。
2周目となると、1周目よりは少しやりやすいはずです。まだ覚えてない単語もいっぱいあるとは思いますが、1周目は初見だったものが「あ、これなんだっけ」、とか、「あ、こんなのあったな」とかになってくればしめたものです。記憶が定着する過程の中にあります。くり返すごとに、覚えられるようになります。。
3周目になると、2周目よりも答えられるものがかなり増えてくると思います。この時、覚えられてないものでも、「見たことある」という状況になってると思います。これまで全く見たことのなかった単語たちです。「見たことある」というだけでも大進歩です。完璧を求めてはいけません。ある程度おぼえてればOK,という気軽な気持ちで進めましょう。

この段階で、200語が1カ月である程度覚えられたことになります。この3周が終わったら、次の200語(あるいは次のひと固まり)を進めていきましょう。やり方は同じです。1カ月で200語(あるいは区切りの良いひと固まりを10日で1周できる程度に分割)
英検の試験の1週間くらい前に、これまで進めたところを一気に復讐できるとなおいいです。例えば、試験の3カ月前から準備を進めるとして、1日20語ずつ進めた場合は、3カ月で600語進めたことになります。これを残りの試験までざっと復讐します。すでに3周してますので、大体覚えられない単語というのは目星がついていると思いますので、それらを中心に進める感じでいくといいと思います。
パス単の場合、単語のグレードのレベルが、A,B,Cと3段階にわかれてると思います。その場合、Aは必須、できればBまで進めましょう。時間的に余裕がない場合は、最低でもAはこなすようにしましょう。
中学生 のための 英検対策法 文法
文法と試験対策は、我が子の場合は以下のテキストを使いました
わからないをわかるにかえる 英系シリーズ:文理 編集部
わからないをわかるにかえる 英検® 4級 – 1,375円 : 問題集のおみせ キュリオ, 教科書ワーク/教科書ガイドなど教科書準拠をはじめとする学習教材のショップです。 (bunri.jp)
わからないをわかるにかえる 英検® 3級 – 1,430円 : 問題集のおみせ キュリオ, 教科書ワーク/教科書ガイドなど教科書準拠をはじめとする学習教材のショップです。 (bunri.jp)
わからないをわかるにかえる 英検® 準2級 – 1,540円 : 問題集のおみせ キュリオ, 教科書ワーク/教科書ガイドなど教科書準拠をはじめとする学習教材のショップです。 (bunri.jp)
我が子は、中学生1年の3月から英検対策をスタート、その翌5月に英検4級を受けました。
我が子の場合、通常は進研ゼミ中学講座の英語と数学を毎日取り組み、それに加えて英検対策をする、というのが毎日の日課でした。
進研ゼミ中学講座の進め方は以下に紹介してますので、みてみてください。
進研ゼミ 中学講座 の やり方 勉強苦手な子向け 成績アップ 法を紹介 ー全体編ー – ライブオンスタディ (beisaorix.com)
この、通常の進研ゼミの英語と数学の毎日の日課。それに加え、先ほどの英検対策のテキストの4級(中2の5月まで)、3級(中2の10月まで)、準2級(中3の5月まで)を学習する、という感じです。
この教材は、過去に出題された英検の問題を例題に、
*文法
*重要単語・熟語
*会話表現
*長文読解対策
*ライティング対策
*リスニング対策
の章に分けて学ぶことができる構造になっています。
中学生の場合、文法はまだ学習途中であり、一通りならってない状況ですね。従って、各級のレベルに合わせて文法を学習する必要があります。この教材は、その文法を、過去問を使って学習することができるので、文法の学習と過去問の練習が同時に行えます。ですので、試験対策としてはこの教材のみで完結します。そして、その文法の解説もわかりやすいので超おすすめです。
この教材の、おすすめの進め方は以下です。
例えば、3級の場合、文法は12の項目(見開き2ページ)に分かれていて、文法の解説(見開き左側1ページ)と、過去問を使った練習問題(見開き右側1ページ)という構成になってます。文法の各項目は、文型、不定詞、進行形・・・、などです。
試験までの期間がどれだけあるかにもよりますが、左側の文法の解説を1日、右側の練習問題を1日、程度かけてこなすと良いと思います。これだと、1日15分ぐらいのペースで、およそ1カ月で文法を終えることができます。試験までの期間が短い場合は、文法の解説と練習問題をあわせて1日、とかにして、何とか終わらせましょう。このペースなら半月くらいで終わります。

普段、進研ゼミを進めているお子さんの場合、そして、私がおすすめする進研ゼミ学習法で進めている場合、
英語と数学は毎日15~30分程度ずつ、合計30分~1時間使って進研ゼミを勉強してると思いますが、英検を受ける場合は、更に1日15~30分くらい必要になります。従って、進研ゼミと英検対策で、1日あたり合計で最大1時間30分程度勉強に費やすことになりますが、これくらいなら、何とか捻出できるのではないかなと思います。我が子は何とかこなせました。(私がするように促したというところが正直なところですが)
ここで繰り返しますが、通常の進研ゼミの学習は、英語と数学に絞ります。他に手を出すと時間的な余裕がないばかりか、精神的に大変で続けることが難しくなってしまいます。とにかく続けることを第一に考え、たとえ時間があったとしても、無理はせず、余った時間は趣味やほかのやりたいことに時間を使いようにしましょう。
中学生 のための 英検対策法 会話表現
これも、文法のところで紹介した
わからないをわかるにかえる 英系シリーズ:文理 編集部
わからないをわかるにかえる 英検® : 問題集のおみせ キュリオ, 教科書ワーク/教科書ガイドなど教科書準拠をはじめとする学習教材のショップです。 (bunri.jp)
を使います。
会話表現も、文法と同じように、テキストを1日見開き2ページを2日かけて進めていくイメージです。音源は、テキストに付属のCDを使うか、テキストにウェブサイトが記載されてますので、スマホでアクセスして聞くことができます。見開き左側の解説ページをよく読んで、出題傾向をつかみましょう。大体、会話表現のパターンは決まってますので、そのパターンを確認し、練習問題に挑みます。間違っても気にしないようにしましょう。一通り実践的に挑み、答え合わせし、理解できれば十分です。
練習問題をこなすうちに、だんだん正答率が良くなってくると思います。時間がある方は、2回以上、繰り返すと良いと思います。同じ問題が試験で出るわけではいありませんが、ここは実力を養成する場です。同じ問題を繰り返すことにも意味があります。前後関係を把握するくせがつき、だんだん回答できるようになっていくと思います。
中学生 のための 英検対策法 長文読解対策
これも、文法のところで紹介した
わからないをわかるにかえる 英系シリーズ:文理 編集部
わからないをわかるにかえる 英検® : 問題集のおみせ キュリオ, 教科書ワーク/教科書ガイドなど教科書準拠をはじめとする学習教材のショップです。 (bunri.jp)
を使います。
長文読解の問題も、大体パターンが決まってます。テキストの見開き2ページの右側に解説がありますので、まずはじっくり読んでください。これを1日目。大体15分~20分程度。もし、お子さんが一人で理解できないようなら、親御さんも一緒に読んでみてください。お子さんの理解の助けになると思います。
例えば、3級の場合、長文読解は
・掲示板やチラシ
・Eメール
・説明文
の3パターンがでます。
このテキストでは、これらのパターンに対して、どのように対処すればよいかの指南が書かれています。まずはそれをじっくり読み、解法を理解します。次の日に練習問題に挑みます。まずは試験と同じように、わからない単語などは調べずに挑んでみましょう。その後答え合わせをし、解説を読んで理解に努めましょう。時間があれば、解説を読んだ後に、もう一回解きます。

よく、同じ問題は試験に出ないのだから、繰り返し練習問題をやるのは無意味、という人がいますが、そんなことはありません。確かに全く同じ問題は試験には出ませんが、同じ問題に出会うために練習問題をやるわけではありません。基礎を身に着け、実力をつけるために練習問題をやるのです。同じ問題に出会う確率なんてほとんど0%です。そのようなことを期待して問題をやるのではなく、基礎を身に着けて実力をつけるために繰り返し練習する、と割り切って取り組みましょう。
中学生 のための 英検対策法 ライティング対策
ライティング対策は4級はありません。3級以降で登場します。4級取得を目指す人はこの部分は飛ばして構いません。
ライティング対策も、文法のところで紹介した
わからないをわかるにかえる 英系シリーズ(5級~2級):文理 編集部
を使います。
ライティングの問題もパターンがあります。詳しくはテキストに載ってますが、例えば3級の場合、
・外国人の友達からの質問され、その質問について、あなたの考えとその理由を2つ英文で書きなさい
というパターンで出題されます。
たとえば、質問は、
What do you want to do in the future?
といったものです。
これに対し、自分の考えを述べ、一つ目の理由を、because~.二つ目の理由を、also, ~.といった形でつなげる、という感じで回答しますが、この回答のパターン、つまり、
- 自分の意見
- 一つ目の理由
- 二つ目の理由
という構成で作文する、といった、解法のパターンについて、無理なく身に着けられるよう、テキストが構成されています。
見開き2ページのうち、左側が解説で、その作文のパターンを解説してくれてます。右側は練習問題になります。これを1日めに左側の解説、2日目に右側の練習問題、といった風に進めます。もし、試験までの期間が短い場合は、解説の熟読と練習問題を1日で進めます。

この、「まず自分の意見を言い、理由を2つ述べる」という練習。これは、英検に合格する、というだけではなく、英語的な発想を身に着けるうえで役立ちます。自分の意見とその理由。これを意識することで、普段のディスカッションにも役立ちますし、最近の受験では自分の意見を英作文するような問いも増えてきてますから、とても役立つと思います。
このライティングは4級まではなく、3級以上で登場します。この練習、英検合格の目的だけにとどまらず、その発想は英語だけでなく日本語のディスカッションでも役立ちますし、英文で文章を執筆する際にも大いに役立ちます。
英検合格だけの目的で行うのはもったいないので、将来に大いに役立つと思って、積極的に取り組むと良いと思います。
中学生 のための 英検対策法 リスニング対策
これも、文法のところで紹介した
わからないをわかるにかえる 英系シリーズ(5級~2級):文理 編集部
を使います。
これは、テキストの音源をWebからダウンロードできますので、それを使います。
- 会話の応答文選択
- 会話の内容一致選択
- 文の内容一致選択
テキストの該当する章の見開き2ページのうち、左側ページに、各パターンの問題のパターンとその解法が解説されてますので、まずはこれをじっくる読み、理解します。これが1日目で約15分~30分。

次の日に、右側の練習問題をやります。この時、一気に全部の問題をやってしまうのではなく、1問やっては答え合わせ、そしてもう1回か2回聞いて、聞き取れなかったところ繰り返し聞く、その後に次の問題をやる、といった進め方を我が家はしていました。これはそれぞれやりやすいやり方でよいかなとは思いますが、上記のやり方の方が効率が良かったので、我が家はそうしました。
一通り、これで対策が完了します。
中学生 のための 英検対策法 試験対策期間
これまで、単語はパス単(3級まで)、及びランク順英検(準2級以降)、そして文法および試験対策として、わからないをわかるにかえる 英系シリーズ(5級~2級)の勉強方法について紹介してきました。
わからないをわかるにかえる 英系シリーズ(5級~2級)の場合、例えば3級なら、文法、重要単語・熟語、会話表現、長文読解対策、ライティング対策、リスニング対策、あわせて全部で43章あるので、上記のように各章(見開き2ページ分)を2日かけて行うと、全部で86日、つまり
約3カ月
かかります。
結構な期間ですね・・・

見開き2ページを1日でこなしたとして、約1カ月半になります。
なかなか完璧にこなすことは難しいかなと思います。
このうち、単語・熟語の章が9章ありますので、これはパス単などの単語帳で別途やると割り切って、ここは捨ててしまっていいです。そうすると、43章→34章、となります。
試験までの期間が十分ある場合は、この34章分をやることをお勧めします。期間がない場合、更に割愛する部分を増やす必要がありますが、可能な限り、文法はこなすようにし、会話表現・リーディング・リスニングの練習問題の方を減らす、などで調整すると良いかなと思います。
今回は、中学生向け、英検対策の具体的な方法について紹介しました。
折角英検対策するなら、英検に合格することのみを目的とするのではなく、ある程度しっかりと準備期間をとって、英語の実力をつける目的で取り組むと、英検に合格することで、高校受験の際の資格面で有利にすすめられるだけでなく、英語のそのものの実力をつけることができるので一石二鳥です。
特に、塾には行かず、進研ゼミなどで自学自習してるお子さんにとって、非常に有効なツールになります。是非、積極的に取り組むことをお勧めします。




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